2012年10月8日月曜日

「感情移入する」モード

bootcamp bootleg p-1

引き続き「bootcamp bootleg」の図解です。
この教材ではデザインのプロセスを(Empatize)-(Define)-(Ideate)-(Prototype)-(Test)という5つのモードに分解して説明しています。重要なことは、これらは時間順に並んでいるのではなく、カテゴリーとして紹介されているということでしょう。この順番にすすめれば誰でもデザインできるなんていうことでは全くないと思いますし、実際できないし。
ここで取り上げるのはEmpathize mode。元の意味がunderstand another person's feelings, experience, etc.なので、日本語で「共感」というのは何だか頼りなくて、ここでは「感情移入」ということばを当てます。「その人を理解する」がいちばん素直な言い方なんだけど・・・。

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Empathize感情移入する モード

感情移入するモードって何?


感情移入」は人間中心デザインプロセスの基盤である。感情移入するために我々は
・「観察する」ユーザとその振る舞いを彼らの生活の文脈の中で観る。
・「かかわり合う」予定を立てて短い時間「割り込み」的な出会い方で、ユーザと交流し面談する。
・「没頭させる」ユーザが体験していることを体験する。

感情移入するのはなぜ?

人間中心設計者(デザイナー)として、自分がデザインする対象となる人々を理解する必要がある。あなたが解こうとしている様々な課題があなた自身のものであることはまれだ。それらは個々の課題である。自分のユーザに対してデザインするために、彼らが誰で彼らにとって何が重要かについて、あなたは感情移入しなくてはならない。


人々が何をしているか、彼らがその環境とどのように対話しているかを観ることが、あなたに彼らが何を考え感じているかの手がかりを与える。それはまた、彼らが何を必要としているかについてあなたが学ぶのを手助けする。人々を観ることで、彼らの経験、彼らのすることや言うことの身体的な徴候をとらえることができる。これはあなたが洞察力をむき出しにするために、それらの経験のぼんやりとした意味を解釈するのを許す。これらの洞察があなたを革新的な解決策へと導くだろう。最適な解決策は人の振る舞いの中への最高の洞察力から導き出される。しかしこれらの洞察力を認知することを学ぶということは、自分で考えることよりも難しい。なぜか?それは我々の精神は、我々が気づかないうちに、自動的にたくさんの情報を排除するからだ。我々は物事を「新鮮な目で」見ることを学ぶ必要がある。感情移入の道具は、人間中心の心構えに沿って、我々にこのような新たな目を与えるものである。

人々とかかわり合うことは、人々の考え方や彼らが持つ価値について途方もない量のことがらを直接的に明らかにする。時にはこれらの考えや価値は、それを持っている人びとにとって見えにくいものだ。深いかかわり合いは、予想もしなかった洞察力が発揮されることによって、デザイナーとその相手を共に驚かすことができる。人々が語る物語と人々がするという事柄は、もしそれが彼らが実際にしていることと異なっている場合でさえも、彼らが世界がそうなっていると深く信じていることを強く示すものだ。良いデザインは、こうした種類の信じ込みや価値の堅固な理解の上に築かれる。かかわり合う目的は:
・人々がそれに気づいているかもしれないし気づいていないかもしれないニーズをむき出しにする
・変革の努力を指導する
・正しいユーザをデザインの対象と位置づける
・振る舞いをひきおこす感情を発見する

自分のユーザと話したり観察したりするのに加えて、自分自身によってデザインの対象となる空間での個人的な経験を持つ必要がある。あなたのユーザが置かれた状況と、そのためにあなたがどの部分に対してデザインするのかをより理解するために自分自身が没頭する体験を見つけよ(必要に応じてつくり出す)。

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※訳してて思うのは、英語では短いフレーズなのに、日本語にするとなぜこんなに長くなるの?
※『デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド』の日本語訳、部分的に抜けてるよ!
ところで、元の教材のページデザインひどいなぁ。いちばん基本的なグラフィックデザインもできていないようなデザイン・イノベーションて、どうなんだろうね。

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